みづの日記帳

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【ゲームレビュー】紅の砂漠

はじめに

みなさま、お久しぶりです。今回は3月20日に発売された紅の砂漠のゲームの全体的な所感、善い点や悪い点、今後に期待することなどを書いていきたいと思います。なおこのレビューはどちらかというとカジュアルよりであり、筆者の個人的感情が多分に含まれることを考慮していただければと思います。

また、このレビューは80時間ほどプレイした後のものになります。また、ストーリー自体は5章後半まで進めていることは留意してくださればと思います。

 総評

まず結論から行こうと思います。紅の砂漠は「良い点が光るが悪い点が悪目立ちしている良ゲー」というのが現時点での私の所管となります。

100点満点であれば78点くらいの点数でしょうか。荒削りではあるものの、広大な世界とその中に隠されたいくつもの秘密はプレイヤーの想像を膨らまし、見つけたものをSNSやyoutubeで共有することで生まれるコミュニティ駆動型のゲームであるという印象です。あの場所には何があるのか、どんな武器や装備が手に入るのかなど童心に帰ったような感覚を味わわせてくれるという点がこのゲームの核となる部分でしょう。そこが非常によくできていることで初動のセールスにつながっているのではないかと思われます。

一転、煩雑な操作や分かりにくいUI、もっさりとした動作など気になる点が山ほどあり、なぜこのような仕様を採用したのか理解に苦しむ場面に事欠かないのもまた事実です。実際、初期のSteamレビューは賛否両論であったことはこれらが原因と言ってもいいでしょう。運営であるPearl Abyssの対応が非常に素早い者であったがゆえに現在は持ち直しているようですが、そもそも最初からやっておけよという仕様が数多くあったことは否めません。

総じて人をめちゃくちゃ選ぶゲームであることは間違いなく、冒険や探検、発見を愛する人たちにとっては至高の一作となるでしょうが、反面現在多くのゲームで採用されている開発側からの積極的な介護はほとんどない点が受け入れられない、もしくは試行錯誤が苦手な方にはまったくオススメできないゲームであるといえます。

 良い点

まずなによりも紅の砂漠が提供する世界、そしてそこにちりばめられた秘密を発見するという体験がこのゲームの核になっています。そしてそのクオリティは非常に高くなっています。かっこいい武器を見つけた時にSNSでシェアしたり友達に自慢するのもいいですし、逆にシェアされた情報を元に自分で発見しに行くというのもよいでしょう。そのような形でこのゲームのコミュニティが自発的に形成されていくのを見るとPearl Abyssは世界を魅力的に作ることに成功していると言えるでしょう。

また、運営自身のスピード感もよい点です。発売からわずかな期間でいくつもの不具合や不便な点を修正しているのはプレイヤーとしてこの運営はもっとこのゲームを魅力的な者にしてくれるだろうという期待を持てるものであり、簡単には放棄しないという信頼も生まれます。

そして、パフォーマンスに関する問題が少ないという点も評価できます。大作だけあって発売前は心配されていましたが、パフォーマンス面での悪評はほとんどありませんでした。内製エンジンであることが要因というのもUE5系に対する強烈な皮肉になっている点はよいですね。

 悪い点

まず操作性が終わってます。多くのことを少ないボタンでどうにかしようとしたのでしょうか。結果として何かを押しながら別のキーを押すみたいな動作を頻繁に要求されます。特にCtrlキーを酷使することになるでしょう。ガードしながら剣を突く攻撃と光反射の構えが同じキーである(同時押しかそうでないかの違い)せいで戦闘中に結構な回数「違う、そうじゃない!」となったことがストレスでしたね。あげだしたらキリがないですし、おそらく修正するにはかなり大規模な改修が必要になるのでここはひとつの足きりラインになるかもしれません。そして執筆時点でコントローラーの配置換えもできない点はマイナスに映ります。キーボードはできるのになぜなのか、これが分からない。

リアルさを求めた結果、動きがもっさりしているのはしょうがないとしても、回避モーションに無敵時間が付いていなかったり(少なくとも私がプレイしている感じなさそう。あったらすみません)、動き出しや止まるまでの時間などが思っている二倍は長かったのも改善してほしい点ですね。ついでに言えば走り終わりのあの微妙に止まりかけているときにファストトラベル出来ないのはどうにかならないでしょうか?なんで?

次に凡庸なストーリーでしょうか。クリフは本当にまっさらというか没個性な主人公です。その割にキャラメイクはできないなどちぐはぐさが目立ちます。物語の進行自体も復讐&世界を滅亡から防ぐというなんともありきたりというか、ある意味では王道ともこすられ続けたストーリーともいえるもので、そういう物語性をこのゲームに求めている人にとっては大きな原点要素になると思います。これはサイドクエストにも言えることでチュートリアル的な意味も込められているクエストはともかく、その他のクエストは正直無味無臭であることは賛否分かれる部分であると言えなくもないです。ゲーム性を加味するとこれでも良いのかもしれませんがストーリーが良いとより多くのプレイヤーを惹きつけることが出来ただけに残念というほかありません。

UIや操作方法の表示もあまりよくないです。アイテムの表示順が場所によって唐突に変わったり、使い方の説明がその場面に遭遇するまで出ない=最後まで出ない説明がある可能性があるなど、ユーザーにすべてをゆだねながらもそのとっかかりすら用意しないというのはやりすぎだと思います。強化段階のプレビューは動画を通して初めて知りましたし、染色液などは収集品カテゴリにあるせいで誘導がなければ絶対にわからないまま売っていたことでしょう。インベントリ周りの不便さはあまり褒められないものであり、クエストアイテムが重要アイテムから一般アイテムに移る際に一部は使い道がないのに売却不能になっていたり、マップのタブ分けが絶妙に使いづらかったり(フィルターで実装できなかったのか?)改善が望まれる場所が多い印象です。

 その他細かい点

アントゥンブラの○○系のクエストのボスが非常にきつかったです。あまり戦闘系が得意ではないというのは分かっているので初見時はまあしょうがないにしても装備を固めても2撃で沈められ、先ほど挙げたガード付きと光反射の誤操作、回避のもっさりさなど相まってやり直しすることなくクリアするのはできませんでした。ガード不可の攻撃があるのはいいんですが、その攻撃を避け損ねると多段ヒットで乙るのは戦闘デザインとしてあまりにも苛烈すぎないかと思います。私の腕が悪いという可能性もあるので悪い点には含めませんでしたが、まだおそらく三体くらいいるという事実は絶望しか感じません(しかもストーリー的にほぼ必須っぽいという)。

パズル系のギミックは全体的に謎解きというよりは理不尽なひらめきを要求する自己満足的なトリックの様相を呈しています。お前が頭悪いだけだろと言われるかもしれませんが、謎解きというのは一見すると分からないヒントやそもそもプレイヤーが何ができるのかを提示することで初めて成立するものであると考えています。その点、一部パズルは何の説明もなしにポンとお出しされるので解いてみせようという気持ちよりも面倒くさいという気持ちの方が大きくなってしまうことが多いです。これはボス戦などにおいても一緒でとっかかりもないのにギミックを解かされるのは試行錯誤を前提としたデザインであり、それ自体はよいもののリプレイまでのロード時間の長さやロード場所がセーブ場所と異なる点などからみても噛み合っておらずちぐはぐな印象を受けます。これもまた、筆者の能力面を考えて悪い点には含めませんでした。

最後にサブキャラについて。ストーリー途中で二人ほど操作できるサブキャラが出るのですが、主人公であるクリフと他二人の様々な仕様に関してです。強化や装備類を考えると最もプレイ時間が長くなるクリフに投資するのが合理的であり、途中離脱してしまうことも考えると他二人に割く資源は多くありません。それにも関わらずそのサブキャラでボス戦を強いられる(私はまだそこまで到達していません)点はストレス要素になりかねません。スキルポイントでもあるアビスアーティファクトは武器の強化にも使うのでサブキャラの育成など優先度は最後の方にならざるを得ない事情があります。そういった点は魅力的だったとしてもサブキャラを使わない方向へとプレイヤーを流してしまう要因で、突貫工事で追加した異物感のような印象を受けます。私自身が強制ボス戦を経験していないため、悪い点には上げませんでしたが、ゲームにもう少しなじませるような調整が必要でしょう。いっそDD2のポーンシステムのように従者として同行できるくらいのノリの方がよいかもしれませんね。

 今後に期待すること

Pearl Abyssは今後もアップデートを継続的にしていく姿勢を見せていますし、現在進行形で迅速なアップデートを繰り返しています。そこで今後のアップデートで直るといいなと思うこと、あるいは追加してほしい機能を少し挙げます。

一つ目が全体的なサブキャラのシステムの改修です。スキルポイントをクリフと共有させたりするなど、もっと気軽にサブキャラたちを使えるとよいですね。装備は使いまわしができますがスキルはできないので、そこが改善されるとぐっと使いやすくなるのではないかと愚考します。最低でもクリフに振った分の何割かは振れるとうれしいですね。

二つ目は説明の導線を増やすこと。ある行動に対して何ができるのか、これを暗中模索するのではなく最低限ゲーム側で提示すれば、ギミックに対してこれが使えるかもなどのとっかかりを作れると思います。単純に最初から全開放でもいいですし、そうでなくとも表示する場所は増やした方がよい気がします。また、ヘルプの表示位置もアプデ以降隅に追いやられて探すのに手間取ったので元の位置に戻すか、スキルタブなどに移動してもらえると困ったときに助かると思います。

他にも走ってる途中でもワープできるようにしてほしい、犬の物資回収速度を上げてほしい、弓の操作性や使いやすさを上げてほしいなど無限にありますが本記事ではこの辺にしておきます。

追記(2026/4/5):走っている途中でもワープできるようになりました!ありがてぇけど最初からそうであってほしかった! 後ついでなんですが、本作のモブの翻訳は結構適当な気がします。おいとしか言わないNPCでも結構英語だと悪態ついていたり衛兵もまあまあ口が悪いのにかなりマイルドに訳されています。これはどういう判断なのかというのは分かりませんが少し気になりました。

 全体を振り返って

このゲームは間違いなく私にとっては良いゲームでした。ただし、それは私にとってであって神ゲーとまではいかないのがおそらく最終評価となるでしょう。凡作よりは良いが神ゲーとまではいかない、そんなゲーム。MMOがこのゲームの開始地点と言われた時にはまあ納得してしまう程度には全体的に荒削り感が否めない作品であり、MMOの運営が開発したからこその操作性やUI設計なのだと思います。冒険し発見するという核の部分はMMOでも存在するからこそ、ここまで高い完成度を実現できた一方、シングルプレイのゲームには当たり前の機能の欠如という副産物も生んでしまったのでしょう。

人にオススメするか?と聞かれたら間違いなくNOが答えになります。しかし、それでも面白いゲームであるとは間違いなく言えるでしょう。ですので皆様におかれましては荒削りな点を踏まえた上で購入することをおすすめします。

では、よきゲーム体験を。

現行の生成AIなどのAI関連技術に対する個人的な考え

序論

現在(2025/10/08時点)、様々なAI技術が公開され社会に大きな影響を与えている。かつてはウィル・スミスが素手でパスタを食べる動画などで話題になったように生成AIの限界は非常に低く、まあネタとして楽しむ程度だろうという空気感だったことを覚えている。

AI技術が流行ったのは何もここ最近ではないことは少し調べればわかるだろう。何度かの『AIの冬』時代を経て今再び世間にその姿を表しているにすぎない。そして今回は過去のブームとは一味違うように思える。

人間が撮った動画と区別がつけられないような生成AI産の動画が素人の手によっていとも容易く生み出され、絵描きをしたことがない者たちによってイラストレーター顔負けの絵が量産されている。かつての高度な技術はその高いクオリティのアウトプットそのままに誰でも持つことができる技術へと降格したと言えるだろう。

このような情勢を踏まえたうえで、筆者なりにAI関連技術の功罪、すなわち社会にもたらす利益と損害、そしてそれが意味するものについて考えを披露していきたい。

 

利点やもたらす利益

AI関連技術は間違いなく社会に利益をもたらすというのは言うまでもないだろう。やらないといけないが利益に直結しないタスク、例えば〜〜などはAIで解決できる分野だ。それだけに限らず多くのタスクについても同じことが言えるだろう。その空いた時間はより有意義な仕事に振り分けることができる。これは間違いなく利点である。

翻訳、要約、文字起こし、いずれもAIによって性能が大きく向上した、あるいは実現可能になったことだ。議事録の作成を行う技術すら存在するのだ。

また、生成AIはかつては様々な問題によって芸術活動に参加することができなかった人達にその権利を与えることに成功している。

芸術的才能を持たずともイラストを生成し、イメージの共有などを行う事ができるのはメディアを扱う人にとっては仕事をより良くするための道具になりうる。

このように、道具としてのAIは間違いなく社会に貢献するものである。これは揺るがないだろう。

もたらされる損害

しかし、一方でAIは多くの点で議論を呼び、様々な損害をもたらしている。

例えば、イラストに限らず小説、ブログ、情報サイトなどは粗製乱造されることによって誤情報の拡散や単純な検索汚染、著作権侵害、賞の選考への多大な負荷をもたらしている。特に生成AIは多くの創作物を著作者の許可なしに学習させたモデルが少なくない。もちろん日本においては現行法でこのような行為は合法ではある。しかし、日本以外では当然訴訟になるケースが多いことはこの問題がどう受け止められているのかの指標になるだろう。読売新聞社など、少し調べただけでも訴訟事例が見つかる程度にはそのようなトラブルが多いことがわかるのだ。そしてこのような訴訟は今後ますます増えていくことが予想される。

この問題はAIモデルを作る会社の少なくない数が倫理よりも利益を追求し法的整備が十全になる前の段階で業界における覇権を取ろうとする行動に原因があると筆者は考えている。

オプトアウト方式は筆者個人はありえない対応だと思うところだ。これは権利者に許可なく営利目的で使用していながら、文句がありなら言ってこいよと言っているようなものだ。盗人猛々しいとはこのことだ。そのような行為はAIに対する不信を蓄積させていく毒であり、いずれ自分たちに返ってくるだろう。

また、LLMの登場は良い側面もあるがAIに使われる者たちを大量に生み出した。Xではポストに対してgrokに文脈や背景、そもそもどんなポストなのかを尋ねる人が多くいる。考えることを放棄して人工知能に情報という餌を与えてもらっている雛鳥たちはそこから巣立つための翼をどんどんと退化させていくだろう。

大学ではレポートをAIに書かせる生徒が後を絶たないという。AI対策の文字列を課題に潜り込ませた話は記憶に新しい。大学に限らず、読書感想文やそもそも課題をAIにやらせるような話すらあるのだ。間違いなく今後そのような話は増えていき、AIの性能向上とともに社会問題になることは予想に難くない。

これだけでも問題であるのに、AIにはハルシネーションやポチョムキン理解といったこの問題をよりひどいものにする課題がある。ハルシネーションを考えずに情報を摂取していく行為は知識の汚染とでも言うべき事態へとつながりかねない。

※ハルシネーションはAIが偽りの情報をあたかも本当のことであるかのように話すことで、ポチョムキン理解とは表面的な概念は正確に説明できるがそれを実践に適用できないことを指す。

そして極めつけがディープフェイクの存在だ。進化していく技術はすでに本物と偽物の境界を曖昧にしている。インターネットに出回る動画や写真、それらの真偽を判定しなければならない時代に入りつつある。既に被害が出ているし、これからもっと増えていくだろう。

道具に善悪無しなのか

AIはあくまで道具であり、その善悪は決めることができないという人もいるだろう。果たして本当にそうなのだろうか?

悪用ができる技術は必然的に悪用される。人類は失敗してなお再び失敗する生き物なのだ。反省し自制できるとしたら今頃犯罪も戦争もなくなっているはずにちがいない。自ら作り、自ら使う道具の功罪はどうあれ人類の功罪になる。使われない道具は存在しないのと同じであり、そういう意味では結局道具にも善悪はついて回るだろう。

AI技術は諸刃の剣と言える。人類の発展に大きく寄与できる能力を秘めていながら同時に人類を破滅に追い込む可能性を持ち合わせている。無論、それは極端なケースではあるが、世界に放たれてしまった以上AIに反対などというのは飲んだ水を吐き出してくださいと言っているようなものだ。否応なく付き合って向き合っていくしかない。

未来予想図

筆者は近い将来AIバブルは大なり小なり弾けるだろうと予測する。投資額に見合うだけの性能が確保できなかった時点で人々は夢から覚め、自らが作り出した現実に向き合っていくことになる。

なぜそう予測するのか。それは一つ、数多くの専門家が指摘している通り投資額が実態と離れはじめているからだ。現在はスケール則が成り立っている段階にあると思う。金を入れた分成長していく。ただし、無限に成長する技術は存在し得ないのではないかと思う。人類が投資できる金額は有限であり、電気や資源もまた有限だ。今は良いかもしれないがいずれどこかで破綻するだろうというのが筆者の考えるところである。

二つ、現行の技術はAGI、すなわち汎用人工知能からは程遠い点だ。結局のところ学習プロセスは既存の情報を学ばせているにすぎず、人の持つファジーさを持ち得ないコンピューターはその曖昧さから生まれ出る創造物へたどり着くことができないと考えている。生成AIはグラスからあふれるワインを描けないという話がある。これはその問題を端的に示す証拠になりうるだろう。そもそも統計的に結果を出力する現行AIにどれほどの創造性があるのだろうか。どれだけバージョンが上がろうとハルシネーションを消せないというのは構造的な欠陥があるのではという疑念を確信に変えるものである。(ハルシネーションを解消できるならそれはそれでよい)

三つ、あまりにも進化速度が早いがゆえの拒否反応が起きるのではないかという点。多くの人が技術に驚いている間にも目まぐるしい速度で関連技術は進化している。そもそも製品化できる段階、公表できる段階にあるものが世に出ているわけで研究開発されているより進化した技術がどうなっているのかは知りようがない。しかし、今でも犯罪行為への親和性の高さが社会へ負の影響を与えているのだからいずれ臨界点を越えて大幅な法整備がなされ規制が強化されるだろう。そうなったときに市場がどう反応するのかは予測不可能だが緩やかな着地ができることを願うしかない。

結局どう考えているのか

筆者はAIは否定的ながらも肯定派だ。前述の通り、もはやAI技術がない世界は実現し得ない。その意味で肯定するしかない。しかし、現在のテック企業による技術のグレーな使い方は断固として反対する。

SNSでの分断の進行、対して質の良い情報でもないナニカを検索で出されるのははっきり言って苦痛であり動画サイトの検索結果にAIの作った立派なゴミがいくつも出てくる状況はなんとも言い難い心情になる。

全てを否定するわけではない。筆者自身も使ったことがある。そのうえで人の自制心や理性というものを信じることができないというのが筆者の考えるところである。

結局否定的な肯定派が一番しっくり来るのではないか、というのが結論だ。

なお、筆者が考えるに汎用人工知能はこうなるのではないかという予想がある。結局AGIは人のように多様な情報を何年もかけて取り込ませ、汎用性が一定以上になった段階で完全な学習フェーズから学習しつつタスクをこなす段階へと移行する機械生命体のような形になるというものだ。一度完成すればあとは自律的に働き、人類の存在意義は失われていく。研究開発、学問など厳密性がある分野も芸術や文学など曖昧さがある分野も全ては汎用人工知能が担当し人類はただ餌を与えられて生きる肉塊になる。これが現実になる日が来ないことを祈るばかりである。

 

 

 

 

宇宙ゲーと箱庭ゲーの相性

おひさしぶりです。世間をいい意味でも悪い意味でもにぎわせたStarfield、個人的にはかなり楽しみにしていたゲームだったので購入して200時間近くプレイしました。

だけど、何か違う。期待外れ、というわけではないけど期待通りというわけではない。なにか足りないという思いはプレイ時間が積み重なるにつれて強くなっていったわけです。ではなぜか、それを今回は軽く考察していきたいと思います。

ロード

まあこれは多方面から指摘されていることですが、宇宙ゲームのわりにあまりにもロードが多いのはかなり残念で没入感を奪うものだったと言わざるを得ないです。他の作品と比べるのはよくないとは思いますが、多くの作品では星系間の移動にロードが入らないのですね。いや、ロード画面に見えないような工夫がされているといいますか。これは惑星降下でも同様で、悪い方面で有名なNo Man's Skyも惑星降下の時はシームレスにつながっているように見えます。この見えるというのが大事で、ロード時間の長さも相まってStarfieldは一気に安っぽく見えてしまいました。

宇宙船のカスタマイズ性は非常に高く、多少の不便はありつつも結局船内に入るためのロード、惑星から出るためにロード、別の惑星に行くためにロード、着陸するためにロード、船外に出るためにロード、とゲームの半分以上をロードに費やしているのではないかと思ってしまうほどひどいゲームデザインだと感じてしまいます。

陸上に居ても似たような状況は続きます。建物のサイズや全体的な規模が増えた関係でどうしても施設に入る時などはロードを挟まざるを得ないでしょう。それでも、エレベーターでシームレスにつなげたりやりようはあったでしょうか。他のオープンワールドゲームと称しているものとは明らかに方向性の違いが見て取れます。

空虚な施設達

はじめの数十時間はワクワクの連続でした。こんどはどんな施設があるのか、どんな敵がいるのか、興味は尽きませんでした。しかし、それも最初の内だけです。高密度で見るところがある街は主要な都市くらいで、その他はあまりにも没個性なコピペされた建物群。あ、さっき見た奴だを何回も繰り返すのはとても悲しい気分になります。人工物がダメなら自然はどうかというと、宇宙生物もバリュエーションに飛んでいるといえるほどではないし、洞窟なんかは存在意義を疑う酷さです。自動生成された、と一口に言ってもどこに生成するか暗いが関の山な感じはします。名称から構造が想像できるくらいに数が限られているわけですから。

もちろん、種類を増やすというのはプレイヤーが想像する何倍もの作業が必要になるでしょう。モーションやら様々なデータが必要になるわけですから。だけどやっている方にしてみるとそれは見えないのです。

そしてなにより苦痛だったのは徒歩。宇宙を人類が駆ける時代に徒歩!?!?施設から施設に行くまでに数分はかかる上にその肝心の施設も悲しいかな、見たことのあるものばかり。名ばかりのジェットパックで必死に飛び跳ねた結果に見合っていないと感じてしまいます。これも、宇宙船から数キロ範囲でしか動けないようにしたデザインのせいでしょう。車なんてあったらすぐに端にたどり着いてしまいますからね。火星ローバーを生み出したはずの人類の衰退は思ったよりひどかったということですね。

大都市を取り巻く虚無

ジェミソン、ニューアトランティスがある惑星は他の都市が一つもありません。もちろん、入植地なんかは散見されますがあっても五分で見終わるレベルです。はるかアルファケンタウリ星まで来て、都市一つしかないというのもとても信じられません。救いなのは、ニューアトランティスに見るべきものがそれなりにあるということ。ただし、慣れてしまうと却ってロード時間が気になるという。

他の主要都市も同じです。アキラシティもネオンも。その街自体は魅力的ですが、他に何もない。1000の惑星があるはずなのに訪れたいと思える場所は数か所だけ。

宇宙ゲーとオープンワールドの相性

ここでタイトルです。

批判されがちなUBIソフト系のオープンワールドでよくあるフィラーコンテンツばかり、という状態すらできないほどに宇宙は広かったのです。あの手のゲームというのは一定時間移動する距離毎に必ず何かプレイヤーの興味を引く何かが接地されているそうです。しかし、複数の惑星規模でそれをやるとなると予算も時間も容量も圧迫するどころじゃなくなってしまいます。だから空虚になってしまうし、自動生成のコンテンツも広さ故に数が必然的に多くなり重複が目立つようになってしまう。

思うに、あのようなゲームデザインを選んだ時点で運命は決していたように感じます。わざわざ1000の惑星を強調するということは自ら質より量で勝負すると言っているようなものですから。そして、残念な結果に終わってしまったと。

Starfieldが嫌いというわけではありません。200時間近くプレイするだけ楽しめたわけです。手作りされた場所はどれもユニークで面白い物でしたし、宇宙船のシステムなど光るところもあります。

しかし、行ける場所は制限するべきだった。ステーションを増やしたり、主要な惑星にもっとコンテンツを増やすべきだった。これは言っても仕方ないことでしょう。でも期待していただけに言いたくなってしまうんですね。

総合すると、広いオープンワールドはいいけど広さにも限度があった、というところでしょう。ベセスダももしかしたら、あまりに広大な大地を作ったはいいけど扱いきれなかった可能性もあるわけです。過ぎたるは猶及ばざるが如しと言いますが、まさにその通りではないですかね。このゲーム以上に広いNo Man's Skyも大半の惑星は本当に何もないですし。いずれは技術が進歩して複数の惑星規模のゲームも扱いきれるようになれば宇宙版スカイリムなんかが本当の意味で誕生するかもしれないですね。

結局

今年で最も期待されたゲーム、Starfield。買う価値があったとは思います。バグも比較的少なく、自分の環境では割と快適にプレイできました。宇宙船の建造はカスタマイズ性が高く、パーツもそれなりにあってかなり時間をかけて作ってしまうくらいには良いものでした。それでも少し物足りない、そんなゲームだと感じた次第です。ポテンシャルを持ちつつも生かしきれなかったというのが結論です。

とはいえ、このゲームが真価を発揮するのはもう少し後でしょう。本格的にmodの環境が整えば、退屈な惑星や退屈な移動も緩和されることを願っています。現時点でも面白いmodは多数作られていますし、噛めば噛むほど味がするするめゲームとして今の評価を覆していってほしいです。(ただ、mod開発環境もあまりよろしくないという噂を聞くので少し心配です)

では、また

リザードンレイドの安定解現るっ!?

 初めに

どうも、皆さまにおかれましては良きパルデアライフを送られているでしょうか。

ところで、現在ポケモンSVでは最強のリザードンレイドが開催中でございます。最強とは言えどもSNSではワンパンできただの、弱いだの散々なリザードンくんですが捕獲した後のスペック自体は確かに強いっといえるものでしょう。とはいえ、筆者もニンフィアで初見ソロクリアできる程度だったので若干拍子抜け感があることは確かです。

さて、このレイドはポケモン初心者にとっては知識がないとかなり難しいというのもまた事実でございます。ステータスをきっちり育て切っていない状態であったり、ポケモン選を間違うとかなりの確率でクリアが困難になることはやっていて感じたことでした。特にソロで行う場合はそれが顕著に現れます。

開幕のオーバーヒートや、やたらと長いシールド、そして異次元の体力に加えて素のリザードンのスペックの高さも相まって適当なポケモンでは時間切れになるでしょう。そこで、現在開催中のレイドを安定してソロクリアできるようなポケモンYoutubeで見つけたので、そちらを紹介しつつ安定周回のための詳細な手順に関しても示していきたいと思います。

ただし、前提として星6レイドができる状態、すなわちストーリーのクリアが必須条件になります。また、育成の段階でかなりのお金を使うことになるため70万円程度の資金を用意しておくことをおすすめします。

 使用するポケモン

さて、今回使用するポケモンは他でもない、フラージェスです。

フラージェス

おそらく、読者諸兄はライド中にその進化前のフラベベフラエッテなどをその小ささから引いてしまったこともあるかと思いますが、フラージェスはその最終進化系です。可愛い見た目から旅パに入れている人もいるかもしれませんが、進化のためにひかりのいしが必要であったり地味に面倒ではあるわけですね。

そんなフラージェスですが、本レイドの特攻ポケモンであるかのようなスペックをしています。まず、とくぼうととくこうの種族値がそれぞれ154と112というかなりの高水準である点。とくぼうはなんとSV内では一番高いポケモンとなっています。そして覚える技が高威力技、積技、回復技とそろっている点。これらの点から本レイドにおいては無類の強さを誇ります。

詳しく説明する前に、実際に筆者が使用したフラージェスをお見せします。

実際に使用したフラージェス

さて、このフラージェスを育成するために必要な手順を紹介していきます。

まず、このポケモンを育てるのに必要なものがいくつかあります。その全てはお金で購入することができるのですが、唯一レベル上げだけは札束で解決できません。効率の良いレベル上げなどは動画がたくさん上がっていると思いますのでそちらを参照していただけるとよいでしょう。

  • マックスアップ26個(計26万円必要)

  • リゾチウム26個(同上)

  • キトサン1個(1万円必要)

  • おんみつマント(2万円必要)

  • スキルスワップとめいそう、そしてドレインキッスのわざマシン

  • ぎんのおうかん5個(合計10万円必要)

  • ひかえめミント(2万円必要)

上三つのいわゆるドーピングアイテムとミントに関しては各町にあるラッキーズというお店で売っています。おんみつマントとぎんのおうかんに関してもハッコウシティにあるデリバードポーチで購入することが可能です。合計67万円ほど必要になりますが、周回するうえで回収は容易にできます。

育て方は簡単で、まずドーピングアイテムを全てフラージェスに与えます。ついでにこのときにミントも与えておきましょう。その次に技をそろえていく段階です。上の画像にあるわざの内、ムーンフォースだけは思い出すことで覚えさせることができます。その他のわざに関してはわざマシンを使って覚えさせましょう。

最後に、個体値を上げるためにフリッジタウンのユキノオーを連れたトレーナーにぎんのおうかんを渡して、攻撃以外の項目を特訓してもらいましょう。レベルを100にして育成は終わりです!忘れずにおんみつマントを持たせておきましょう。

などとまあかなり金に物言わせた育成ですが、手持ちにアイテムがあればそれを使ってもいいですし、特訓に関してもHP、とくこう、とくぼう、だけでも上げてもらえばおそらく攻略はできます。一番大変なのは資金集めとレベル上げでしょうか。特訓を多少妥協するのであれば61万円にまでは抑えることができますがそれでも大変だと思われます。

 フラージェスの選考基準

まず、ステータスが高いというのは大事な要素です。レイドにおけるリザードンは基本的にだいもんじなどに代表される特殊わざしか放ってこないことがわかっています。そこで役に立つのがフラージェスの高いとくぼうです。これによって、ほとんどのわざを体力の25%程度で受けることができるのはひたすらに偉いです。

次に覚える技が優秀であることです。抜群を取れて、威力の高いフェアリーわざをタイプ一致で撃つことができることや、ドレインキッスという回復手段があること。めいそうやスキルスワップも覚えることができて偉いです。特にスキルスワップは、こちらの攻撃を強くするのと同時にリザードンの攻撃を弱めることができて一石二鳥のわざなので、ひたすら優秀さが光ります。

ムーンフォースも地味に強くて、確率でとくこうを下げることができるんです。これによって

また、手に入れやすいポケモンというのもポイントが高いです。お金稼ぎで有名な夢特性ニンフィアなどは入手難易度が比較的高いため、そういった点でもフラージェスひかりのいしさえ手に入れることができればいいのでとても簡単です。

 レイドの手順

まずレイドを探しましょう。星7レイドは星6と同じく枠線が紫になっているため、探すのは比較的容易でしょう。

レイドをはじめると開幕にリザードンはオーバーヒートを打ってきます。自分のポケモンが対象にならないように祈りましょう。ただし、当たっても勝つことはできます。まず、最初はスキルスワップを打ちます。これで相手の特性と交換することで自分の特性をサンパワーにすることができます。この特性は晴れの時にとくこうが上がるもので、後に紹介しますがリザードンが必ず売ってくるにほんばれを利用することができるようになります。

そのあとは、シールドを張るまでひたすらムーンフォースで殴りましょう。ただし、適宜ドレインキッスをはさんで体力は半分以上を維持しましょう。この技の選択は少し難しいですが、基本的にリザードンが打ってくるだいもんじとぼうふうはそれぞれ25%ほど削られるので、ムーンフォースムーンフォース、ドレインキッスみたいな形で技を打てば安定するはずです。また、テラスタルができるようになったらすぐにテラスタルしましょう。

さて、シールドを張った後からが正念場です。基本的には3分の1くらい削った段階で張ってくるはずです。ここではめいそうを三回ほど積みます。この回数は正直増やしてもいいです注意するべき点は体力管理でしょうか。めいそうするほどにフラージェスはダメージを負いにくくなるのでもし半分を切ってしまっている場合はドレインキッスを挟んでもよいです。

ちなみに、シールドを張る前にめいそうを積まない理由は、体力が3分の1減った段階でステータス変化を無効化してくるからです。逆にその一回以外はなぜかリザードンは使ってきません。なお悪い効果を打ち消すこともしないのでもしかしたら意図的なものかもしれません。(それ以外のレイドでももしかしたら同じかもしれません)

半分減った段階でテラバーストを打ってきますが、ドラゴンタイプであるため効果はないので無視しましょう。めいそうを積み終えたあとはただひたすらムーンフォースで殴っていくだけです。この段階でほとんどの場合、体力が半分以下の時でもなくなる前に倒すことができるようになっているはずです。

ここでの注意点は、リザードンの体力が3分の1に近い段階でにほんばれを打つのですが、フラージェスはサンパワーの影響で体力が徐々に削れていくので体力が赤くなった段階でドレインキッスを挟むとより安定するでしょう。そして、シールドが割れると必ずれんごくを使うのですがこれも命中が低い上に自分のポケモン以外も対象になるためほとんどのケースでは問題にならないでしょう。

さて、ここまでくればあとは時間の問題でしょう。上振れると、時間を半分残した状態で勝つこともできます。

ここで、撤退する場合の基準に関しても記しておきます。ほとんどの場合、リザードンに勝利することができますがただ一つ急所に当てられたときだけ話が変わります。特に、めいそう中やシールドを割る前のただ殴っている段階で急所を当てられるとかなり厳しくなります。そして、一度でも自分のポケモンがひんしになったら、即撤退するべきです。特に、特性が元に戻っている上にテラスタルも使えないというのは致命的でいくら殴ってもおそらく時間が厳しいことになります。筆者はこれで何回か撤退してしまいました。

逆に言えば、それ以外ではよほどのことがない限り安定して勝つことができるはずです。なお、ワンパン周回を求めている方はマルチでのレイドを行うことを推奨します。

 終わりに

さて、本記事ではリザードンのソロレイド周回を安定して行えるポケモンを紹介しました。周回すると大量の経験アメや一部ドーピングアイテム、そして特性パッチや特性カプセルを手に入れることができます。ついでにきんのたまなどの近作アイテムの手に入るので投資分の資金はすぐに稼げるでしょう。

フラージェス、案外硬いんだなぁと初めて感じた部分もあり種族値の合計も552と結構高かったのを知ったこともいろいろと勉強になりました。おそらくこのような機会がなければ使わなかったであろうポケモンでもあるので新鮮でしたね。

個人的に、さいきょうの看板に偽りあり!という感じのレイドだったのですが、星6レイドとは違って固定のタイプやポケモン、わざであれば仕方ない結果なのだろうと思います。なぜなら、大半の星6レイドはポケモンがランダムであり、例えばマリルリであってもテラスタイプ的には有利でも打ってくるわざが毒タイプなどの場合、普通に負けることもあるんですね。対策らしい対策を立てることはできないほうが割合としては多いわけです。それに引き換え、今回のレイドはあまりにも対策が立てやすい状況なのでさもありなんというほかないでしょう。

次にレイドが来る場合、もう少しランダム性を持たせることになるのかな?とか思ったりしています。わざがランダムになるのか、それともテラスタイプがランダムになるのか。はたまたポケモンすらもランダムになるのかというのは完全に任天堂のみぞ知るといったところですが、個人的には初心者向けに難易度を落とすと同時にコアなプレイヤー向けに高難易度のレイドを用意してくれると満足度も高くなるかもしれないと思う次第です。さすがに求めすぎでしょうか(笑)

投降時点で残り一日を切っていますが、皆様よきレイドライフをば。では~

パラドックスポケモンのパラドックスが指す意味の考察

※ここから先はポケモンSVに関する重大なネタバレがあります!!ストーリークリアの上でお読みください!!!

 初めに

この記事を作成するにあたってみたのが以下の動画です。まあありていに言えば言っていることを丸パクリするというわけではあるんですが、そこから少し思考を伸ばしていろいろと考えてみた考察のようなものを備忘録代わりに残すことにしました。

www.youtube.com

この動画の趣旨としては、実は未来や過去のポケモンと言われているパラドックスポケモンたちは実は全て博士が生み出した空想の産物ではないかというものです。まあ都市伝説もびっくりな超理論という感じでたぶん大半の方がそんなわけないだろうと思われるかもしれませんが、動画内では様々な証拠と思われる事柄を通じてその論を話していました。

動画の内容をすべて紹介するわけではありませんが、字幕ありなどで視聴していただけるとこの記事の内容も入ってきやすくなるかと思います。

 パラドックスポケモン

そもそも、パラドックスポケモンとは何でしょうか。

パラドックスという言葉は、精選版日本国語大辞典より引用しますと「一見、不合理であったり矛盾したりしていながら、よく考えると一種の真理であるという事柄。また、それを言い表わしている表現法。逆説。」と記述されています。

パラドックスがどこを起源とするかは存じ上げませんが、少なくとも筆者はこの言葉を論理学の中で学んだ記憶があります。有名なのはアキレスと亀などでしょうか。詳しくは割愛しますが、一見ありえないように見えてよくよくその論理を聞いてみると反論をすることが難しい事柄を指すわけですね。あり得ないんだけど、それでもこういう現象は起きうるよね?という具合です。

基本的にこのようなパラドックスは論理的にどこかしらに欠点があることがほとんどです。例えばアキレスと亀なんかでは時間の刻み幅がどんどん小さくなっていくことで最終的には時間が止まるところまで行ってしまうなどということが現象を起こす理由になっているのです。時間の刻み幅を一定にしてしまえば、アキレスはものの数秒で亀を置き去りにするでしょう。時間が動かないから当然の結果として永遠に亀を追い抜けないわけですね。

というわけでパラドックスという言葉に関してみたわけですが、これがどうして未来ポケモンやら過去ポケモンとのイメージに合わないわけです。いや、確かに未来や過去にいるはずが現代にいるというのはある種の矛盾かもしれませんが、タイムマシンがある以上パラドックスかといわれると首をかしげざるを得ません。シンプルに「みらいポケモン」や「かこポケモン」と名前を付けなかったのはなぜなのか。

筆者はここに核心部分があると感じています。

 時系列の矛盾

パラドックスを矛盾している事柄というように捉えなおすと、確かにパラドックスポケモンたちは矛盾に満ちています。

初めてコライドンやミライドンがパルデアに来たのはいつだったか、ゲーム内では詳しく明かされることはありませんでした。しかし、登場する博士の見た目や観測ユニットに残された日記を考慮すると少なくともペパーの年齢以上は遡ることはないだろうと考えられます。

そして、1匹目の伝説のポケモンの転送以降にパラドックスポケモンたちが送られてきているという記述があります。つまり捉え方によってはこの時点からパラドックスポケモンが出現したという風にも考えられるわけです。

しかし、バイオレットブック/スカーレットブックに記述されているパラドックスポケモンたちは少なくとも200年前の時点で登場しているというのはどうにもおかしいわけですね。眉唾物として扱われてしまったこの本は果たして真実だったのかというのは非常に気になる点です。

つまるところ、博士がポケモンを転送したことで初めてパラドックスポケモンがパルデアに現れたのであれば、観測隊が200年前に見たポケモンたちは何だったのかという矛盾が生じてしまいます。

 すべては夢幻

いくつか、カギとなる情報があるのでそれらをまず開示しておきましょう。

一つ目は観測ユニットに残された日記の中にある『あの本が現実となる時は近い』という言葉。これ、聞こえようによっては本の内容が現実ではないかのような発言ですよね。そして、博士の一連の研究(タイムマシンが完成したときの発言なのでおそらくそれ関係)でそれが現実となるわけですが果たして開発したのは本当にタイムマシンだったのか。本作品に登場する技術の中で取り分け技術レベルが逸脱していると思われるものは全てエリアゼロ内で完結していることも注目すべき事柄でしょう。

次に赤本/紫本内でスケッチされていたポケモンが細部が実際のポケモンと異なる点。まあ言ってもスケッチをした人物とて人間なのでミスはありましょう。しかしそれにしてはきちんと描き込まれています。だけどもし現実に存在するテツノワダチなどのドンファンポケモンが当時とは異なる姿をしていたらどうでしょうか?あるいはそもそも本の内容がまるっきり創作だとしたら?あれだけ詳細にスケッチできる程度にはおそらく観察する余裕があったのでしょうがそれにしては足というかなり目立つ部位のミスを犯すでしょうか?

そして、博士がかなり本に憑りつかれているような節がある点。観測ユニット内の日記からも分かる通り、博士はどちらの作品でもかなり研究に憑りつかれているように没頭しています。少なくとも本を幼少期から何度も読んでいることが示唆されていることや、タイムマシンというおそらくパルデアでも技術的にありえないだろうものを作り上げる熱量は理解できますが尋常じゃないほどのものでしょう。

これらや数々のゲーム内の描写から考察すると、テラスタルや諸々の技術体系は時空系の技術ではなく幻術系のものではないかという仮説を立てることができるのではないでしょうか。

なぜエリアゼロ内部でしかタイムマシンは使えず、AIは出られないのか。それはそれらが全てとあるポケモンが見せている幻だからです。あるいは現実を曲げる能力といってもいいでしょう。本来あり得ないはずの技術(これは日記内でもタイムマシンなどが不可能であると博士自身が認めている)を作ることができたのは、実は歪んだ現実の中で出来た仮初のものだからということです。

AIを維持するために膨大なエネルギーが必要というのは理解はできます。仮に脳をあのサイズで再現するのは不可能ではないにしてもスパコンなどで演算したものを博士ロボットに送るなどでも実現はできます。実際主人公たちが来るまでスリープ状態にあったことからあれが外部端末であることは明らかです。そして、高度な演算のためには大量の電力が必要になるでしょう。しかし、それがエリアゼロからできる子tができないということにつながるかというと疑問が残るわけです。映像を送ることができるのならば、遠隔でロボットを動かすくらいの芸当はできてしかるべきでしょう。

そしてタイムマシンもまた、実際に時間移動を可能にしているのではなく任意のボールに博士が想像したポケモンが創造されて入れられているのです。作中においてどこにも未来、あるいは過去のポケモンであるという証拠は提示されていません。すべては博士の言葉でしかないのです。一応遺伝子解析をした結果からの結論のようですが、近縁種かどうかがわかってもどちらが祖先でどちらが子孫なのかというのは判別はかなり困難を極めることでしょう。それを時系列まで断定しているのはそうだと想像していたポケモンだからではないでしょうか。

スケッチのミスも、本のポケモンと実際のポケモンが本当に違うのだからミスも何もないでしょう。本の内容が真実でもガセでも、想像したものと作ったものが少し違う見た目になるのは人間だから当たり前ともいえるわけです。そして、そうでありながらかなり忠実に再現されているのは博士が本を読みこんだからに他ならないわけです。

ここでその黒幕というか、原因となるポケモンがなんなのかというところについても触れておきます。結論から言うと、本の最後に記載されている円盤?のポケモンがそれにあたるのではないかというのが有力でしょう。おそらく、本の著者ははぐれた際に幻覚を見せられたことで本の出版につながったのではないでしょうか。ここら辺は証拠というか情報があまりにも少ないので推測の域を出ないのですが、候補もこのポケモンくらいでしょう。幻のポケモンを夢想するくらいには隊員は想像力豊かなのでもしかしたらハーブがそのまま危ないハーブで……みたいな展開もあるかもしれません。

円盤のポケモン

ここまで話せばなぜパラドックスポケモンなのかというのもある程度見えてくるでしょう。本当はありえないけど実際に存在するポケモンだからこそ、パラドックスポケモンということです。図鑑にこれが正式に登録されているということは、報告した博士か図鑑制作者である担任の先生は知ってか知らずか本質を突いた名前にしてしまったのかもしれませんね。

 テラスタル

エリアゼロに触れるならば当然テラスタルにも触れておかねばなりません。エリアゼロ産である結晶はセロラボを覆っていました。その中に博士がいた点を考えると結晶こそが現実改変の源であることはなんとなく察することができます。そして、その結晶を用いた技術こそがテラスタルだったわけです。

ということは、本来あり得ないタイプに変化することや単タイプに変化するのも現実改変の一部なのではないでしょうか。しかし、オーブの保存できるエネルギーが多くないために一度きりしか使えないということですね。エネルギーを結晶から直接使う関係でエリアゼロ内部でもチャージができないのだろうという推測も立てられるでしょう。

 総括

まとめると

  • パラドックスポケモンは過去や未来のポケモンではなく、空想の産物を博士が現実のものにしてしまったあり得ざる矛盾に満ちたポケモンだった

  • あまりにも高度すぎる技術がエリアゼロ内部でしか機能していないことや、本と博士でパラドックスポケモンが情報的に完結していることが博士が夢想した楽園という形で再現された結果だった

  • ラスタルもタイプ変更というあり得ざる現象を現実を改変して起こしている可能性がある

  • それら諸々の原因はあの円盤のポケモンではないか

といったところでしょう。もちろん、これらは開示された情報から恣意的に持ってきた結果の産物なので全くの的外れである可能性もあります。タイムマシンとパラドックスポケモンの出現タイミングに関してはこれで説明がつく、というわけではなく元からいたけど新しい個体をタイムマシンで連れてきたというのもあり得る話ではあるので(だとすると博士が張ったバリアというのが全くの無意味なものになりますが)一概に証拠と断ずることは難しいでしょう。

果たして真実やその一端はDLCなどで開示されることがあるのでしょうか?円盤のポケモン幻のポケモンは出そうな雰囲気を醸し出しているので可能性はあるかもしれませんね。それこそ想像した姿であるはずの幻のポケモンがあの姿のまま本当に出現したら、この説は強度を増すことでしょう。なにせいないと半ば断定されているわけですから。そこはこうご期待という感じですね

 余談

これは考察を整理しているときに気づいたのですが、博士の亡くなったタイミングに関しても作中では明確に示されませんでした。数年前から音信不通だったことがペパーから明かされるので少なくともその段階で亡くなっている可能性があるわけですが、個人的には物語の序盤、伝説のポケモンがパルデアを飛ぶシーンの少し前なのではないかと推測しました。

というのも、博士の事故があったときに1号を庇ったということがAIから明かされました。そして、その怪我が元で亡くなったと。そして1号と2号の縄張り争いでもあったわけですね。これも会話の中で明かされている事実です。普通に考えて、縄張り争いで負けてからエリアゼロの内部に長くとどまることは2号が許さないでしょう。それに加えて力を失った後にある程度の時間が空けば回復も多少はすることが予想されますが現実には飛ぶことすらままならない状態で海岸に墜落してしまったわけです。

加えて、2号の転送のタイミングはもし観測ユニットの番号順に日記が書かれたとすると最近のことになるわけです。なにせ第4観測ユニットにあったわけですから。そして、おりしもその観測ユニットの場所こそが事故の現場でもありました。

これらを踏まえると先ほどの結論である、物語冒頭が博士の亡くなったタイミングなのかというところにたどり着きます。脱走した直後にペパーに近い人物が伝説のポケモンを持っていれば、いやでもAIの探査網に引っかかるでしょうし、脱出できたということはすなわち他のポケモンも例外ではないということなので主人公たちに事態の収束を協力させるのも都合がよいでしょう。

そう考えるとペパー君、あと少し早ければ生きた博士に会えたかもしれないということなので余計にあのラストが切なくなりますね......

パフォーマンスやボックス等のシステム面でや対戦の乱数調整で随分とあれている新作のポケモンですが、ストーリーに関しては過去一で面白いと断言できます。願わくば早く修正パッチが施されることを願っています。では~

ポケモンSV初見レビュー(ネタバレなし)

 初めに

どうもみみづです。今回は新しく発売されたポケモンスカーレット、バイオレットに関する今のところ(11/20日時点)の所感と良い点や悪い点を見ていきたいと思います。なお筆者はクリア前なのでストーリーに触れるというよりはパフォーマンスやグラフィック、システム面などがメインの話題になってきます。

また、キャラデザインやストーリーのネタバレなどはしませんのでネタバレをご所望の方は別のサイトにアクセスしていただけると幸いです

 良い点

まず、新作のポケモンという点。これだけで評価というのは上がるでしょう。特に新しく追加されたポケモンや進化先などはかなりデザイン面で良く見えますし、ニャオハが立つのかなど話題となったところも含めてとても楽しくプレイできました。その中でも一番驚きだったのはPVで公開されていた新ポケモンの少なさと、それに付随して序盤に新ポケモンが大量でに出てくる点でしょうか。初めの道路の時点で知らないポケモンばかりでかなり新鮮な体験をすることができたと思います。どのポケモンも一癖二癖あり、今までになかったタイプの組み合わせや特性、そして技などを見ているだけでも楽しかったです。

また、テラスタルもかなり序盤で解禁されるため(目玉なのである意味当然ですが)、何回かの戦闘を経て新要素に触れることができた点はよかったかなと思います。

そして、従来のジムバッジを集めながら悪の組織と戦うという一本道ではなく、3つのルートが用意されている点もよかったです。ストーリーはポケモンの場合、多くは軽視されがちなところがあると感じていたので登場人物に触れつつも様々な場所をルートを頼りに探索していくというのは新鮮でした。さすがにそれぞれで完全に別のギミックを用意するというのは難しいですが、ジムチャレンジなどでジムリーダーと戦う前に軽いミニゲームのようなものがあったのは工夫を感じられるポイントでした。

なによりマップ探索における自由さが感心した点です。この手のゲームはフラグ管理など様々な理由からチョークポイントのような場所や障害物が用意されがちですが、SVでは初期の段階からかなり自由に動き回ることができました。具体的には初期段階で最終ジムと思われるところまで余裕でいけるのです。その段階では遊泳はもちろんジャンプもかなり低く行ける場所に制限がかかると思いきや意外とあっさりたどり着くことができました。ただ、レベルは北に行くにつれて高くなっていくように設定されているためそこは注意が必要でしょうか。

それとレベル上げが比較的効率的に進めることができるようになったのもよい点だと思われます。特に今作では難易度がやや高めに設定されているのか、ジムリーダーのレベル上限やストーリーの要所での戦闘がなかなか難しくなっています。そのため、レベル上げの効率化は歓迎されるところでしょう。また、対NPCバトルが任意になったところもよい点と数えてもいいかもしれません。おそらくプログラムすることが大変(視線などの管理やNPCが移動することなど)だからというのもありはしたのでしょうが、これも歓迎できる変更点でしょうか

まとめると

  • 新要素や新ポケモン、既存ポケモンの新しい進化先などがどれもデザインが秀逸で新鮮だった点

  • ルートを分割してプレイスタイルを変えることができる点

  • マップ探索の自由度が非常に高い点

  • レベル上げの効率化が可能になった点

  • NPC戦が任意になった点

これらが個人的に良かったと感じたところでした

 微妙な点

パフォーマンスにところに触れる前に細かい気になった点を挙げていきます。

まず、マップが広大であるのに対してめぼしいランドマークがそこまで多くなく、立ち止まりたいような光景を体験することはなかなかできなかった点です。テクスチャの粗が目立つことや建物のほとんどが張りぼてである点、街の規模がかなり縮小されている点などはやはりオープンワールドにしたからこその弊害といえるでしょう。容量やレンダリング、メモリの観点からPCやPS4、PS5で動くゲームのようなクオリティのグラフィックを期待していたわけではありませんが、やはりもう少しどうにかならなかったのかというのは思ってしまいます。

次点で気になったのは所々に見られるバグの存在です。裏世界が見えるのはデフォルトとして、時折キャラが消えたりすることもありさすがにポケモンレジェンズとほぼ並行して作られたであろう点を考えても無理があったのだなと感じざるを得ないクオリティという印象です。

そして何よりも気になってしまった点はパフォーマンスの問題でしょう。具体的には頻発する遅いロードや目に見えて動きが遅くなるシーンが多々見受けられたことです。移動時にパーティクルが多いのか、エンティティが多いのかかなり遅くなることが頻発するのは大手のゲーム、しかもかなり力の入れた作品であることを考えるといかがなものかと思ってしまいます。そして、随所にある微妙なタイムラグもちょっとしたストレスの要因になっていました。例えばボックスを切り替えたときに少し間が空いて徐々にポケモンが表示される点や、着替えをする際にキャラの表示に時間がかかったりするなどプレイ自体に影響はないまでも小石に妙に躓き続けるような不愉快さがありました。会話やムービー、レイドバトルの開始などで挟まれるロードも剣盾では気にならなかったのが今作では目につくようになってしまうのも仕方ないことでしょう。

さすがにダイパリメイク程ではないにしても、メタスコアが過去最低点数であることはなんとなく納得してしまいます。このクオリティで出すくらいなら1か月延期(それで直るかは微妙ですが)など延期措置があったほうが良かった可能性もあります。ゲームの中身自体は非常に完成度が高く面白いのにこのようなパフォーマンスなどのゲームの土台となる部分をブラシアップせずにリリースを迎えたのは非常に残念でなりません。

ただしこれらバグやパフォーマンス問題は今後改善される可能性が非常に高く、マップの単調さや没入感に欠けるグラフィックもそれを補って余りあるストーリーや新要素でおつりが出ている状態なので全体としては評価は高いです。

またレジェンズのころからの仕様でしたが、ある程度離れるとあらゆるオブジェクトの動きが超低フレームレートになる点も地味に気になるところです。かなり極端にFPSを落としていて逆にそちらに目が行ってしまうなどあまり賢い実装の仕方とは思えません。しかも離れるといってもそこまで離れているわけでもないので余計に目につくというのが何とも。まあ、これは重箱の隅をつつくような感じはするのでこれ以上の言及は避けます。結局、それが気にならないくらいパフォーマンスに問題があったのですから。

まとめると

  • マップが単調でただ広い土地を見せられているような気分になる点

  • テクスチャの粗や張りぼて感がやや出てしまっている点

  • 長いロード時間や画面が遅くなる、あるいは処理落ちが発生するなど最適化したんか?と問いたくなるパフォーマンスにおける問題点

  • 離れた物体が超低FPSになってそれが妙に目につく点

以上がSVにおいて微妙と呼べる点です。もっとも、処理関係の話はおそらく遅かれ早かれ年内には解決するでしょうし、マップに関しては一応要所要所で気合の入っている場所はあるので悪いとまでは断言できないでしょう。ただし、この状態でリリースしたのは個人的にはあまりよろしくなかっただろうなと考えてしまうところです

 総括

以上が新作ポケットモンスター、スカーレットとバイオレットの個人的な評価です。10点満点ならばおそらく7点くらいをつけるかなといった感じです。その大きな原点の要因となったパフォーマンス関連のあれこれに関しては1日も早い改善が望まれるところですね。オープンワールド系の開発は想像を絶するくらい大変でしょうし、なにより実質初めての試みであったのでそのような点を加味すれば十分良いゲームと言えると思います。どこで妥協するかというのはなかなか難しい問題ではあるので内容に一切の妥協を感じさせないのであれば高々数週間パフォーマンスが悪かったことくらい、些細な問題でしょう。

なんだかんだ文句を言いつつもプレイしてしまうということからも、性能はさておき中身はとても良いものだったということの証拠でもあるのでしょう。とはいえ気になるには気になりますが。総括としては、非常にいいゲームだが妥協してはいけない部分で妥協してしまい輝かしい第一歩に泥を塗ってしまったといったところでしょうか。実際のところ、プレイのスムーズさや快適さは評価に直結する項目だというのは言うまでもないことです。その点からも、テストプレイで判明した時点で治すべき優先度の高い問題だったと考えられますがどのような意思決定が行われたのかは神ならぬ任天堂のみぞ知る、ということですかね。

ニャオハが立ったのか、あるいは立ってないのか。新作ポケモン、スカーレットバイオレットは総合的には面白い作品ですので気になる方はぜひ手に取ってプレイしてみてはいかがでしょうか。では~

Starbaseという希望と絶望の詰まったゲーム

 宇宙ゲーム界の希望

宇宙ゲームといわれて思い浮かぶゲームは何なのだろう。筆者がまず思い浮かべるのは初めの大爆死とその後の再生が特徴的なNo Man’s Sky、ブロック単位で宇宙船が作れるSpace Engineers、宇宙経済シミュとして優秀なXシリーズ、宇宙MMOとしてそれなりの地位を確立しつつも没落しつつあるElite Dangerous、おそらく最もプレイヤー人口の多く最も多くの金額が動いているEVE Online

このゲームのほとんどは宇宙船をゲーム側が提供している。ある程度のカスタマイズ機能を持ちつつも、大きな変更を加えることは不可能だ。その例外はSpace Engineersくらいだろうか。このゲームはブロック単位で機能ブロックを積み重ねてレゴのように自由に宇宙船を作ることができる。ただし、推力の軸がずれていてもまっすぐ進むなどカジュアルさの方が強いゲーム性となっている。

そして、宇宙ゲーを愛する諸君ならば誰しもが、自分だけの宇宙船を作って操縦したいと思うのではなかろうか。

そんな中でStarbaseというゲームは宇宙船建造シミュとしてあまりにも理想的なゲームだったのだ。ネジ一本に至るまで自力で作らなければいけない。そして推力中心や重心、エネルギー収支などあらゆる面で細かい設計が可能となっている。さらに簡易的なプログラミング機能によってナビゲーションや自動操縦なども搭載できるのだ。ゲーム内容がそこに振り切ったせいか他の部分がおろそかになっている感が否めないのはあるかもしれないが、宇宙船建造という点だけはかなり高い評価を下すことができるゲームと言えた。言えたはずだった。

 パンドラの箱から飛び出したもの

筆者も自分で宇宙船を設計しながらこのゲームを楽しんでいた。プレイ時間だけでいうならば600時間はあるくらいに熱中していた。もちろんバグややや物足りないゲーム性、アーリーアクセスならではの絶対的なパーツの種類の少なさなどはあったものの頻繁なアップデートでそれらは改善されていたし本リリースが待ち遠しいゲームの一つであった。

ただ、残念なことにロードマップが二転三転したりプレイヤー人口が著しく減少していたり必ずしも順調とは言い難い面もあるのは事実だった。実際、決定的な発表がある前に「Starbaseは死んでいっているのか」というタイトルの動画がYoutube上に上がっていたりと不穏な空気が流れていた。

そして、案の定というべきなのだろうか。開発元であるFrozenbyteから、ある発表がされることになった。それは開発ペースを落とすというものであった。確かに、現時点でのアクティブユーザーは目を覆いたくなる惨状であり収益の観点から見てかつてのペースで開発を続けることは困難であることは間違いないだろう。しかし、それはさらなるユーザー離れを引き起こすパンドラの箱でもあるのだ。誰しもリリースされないゲーム、発展やアップデートのないゲーム、それも未だ未完成であるようなものをいつまでもプレイし続けることはできないだろう。いくらそのコンセプトが優れていても、いくら面白い要素を持っていても永遠に更新のないゲームは終末の時を待つだけなのだ。

こうしてStarbaseはパンドラの箱を開けてしまった。

 箱の底にあるものは

Starbaseというゲームに筆者はドはまりした。今でこそほとんどプレイしていないが、かつては寝る間を惜しんで宇宙船を考えていたものだ。しかし新規要素がほとんど永久に来ないであろうことがわかった時点で足は遠のいてしまった。それでも、Starbaseがとてつもないポテンシャルを秘めていたこと、そしてなにより他のゲームにないプレイを提供してくれたことは間違いなく声に出して言える事である。

Frozenbyteは開発を中止するといったことは発表していない。あくまでペースを落とすということを言っただけである。競争が激しいゲーム業界で果たして同社が10年先まで存続しているかどうかは保証できかねるが、もしかしたらこの先の未来にStarbaseがかつてのNMSのように不死鳥のごとく復活を遂げて舞い戻ってくるかもしれない。パンドラの箱を開けたのはFrozenbyteだったかもしれないが、願わくばその箱の底に希望が残っていることを祈らんばかりである

 終わりに

これは筆者が一つのゲームに向けた祈りである。EAから巣立つゲームと言うのがどれほどあるのかは定かではないが、すべてがすべてうまくいったということはなかろう。それでも推しのゲームがせめてそのうまく言ったケースに含まれていることを祈るばかりである。

宇宙船建造シミュというジャンルは筆者が勝手に命名したジャンルではあるが、Space EngineersやStarship EVO、Avorion、Empyrion、Intersteller Riftなど数多くのゲームはこれに該当すると考えている。いずれも一長一短があるが、どれも一度は手に取ってプレイしてみてほしいゲームだ。配線やパイピング、ねじ止めまでできるゲームはStarbaseを除いて存在しないが先述のゲームの多くはかなり自由に宇宙船を設計できる。読者諸兄もぜひこの沼にはまってみることをおすすめする。それではまた